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令和6年度報酬改定Q&A VOL.2(障害児支援)|強度行動障害児支援加算に経過措置は無い、90日の起算点はいつか

公開 2026-08-16

執筆
フクシルベ編集部
実務確認
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最終確認

まず全体像

算定前に確認する順番

  1. 自事業所が算定する加算の問を特定する
  2. 要件と起算点を原文で確認する
  3. 併給の可否(算定不可の組み合わせ)を確認する
  4. 記録と請求の取扱いを揃える
令和6年度報酬改定Q&A VOL.2(障害児支援)|強度行動障害児支援加算に経過措置は無い、90日の起算点はいつかの内容を表したイラスト
現場の一場面の構図

こども家庭庁が令和6年4月12日に出した、令和6年度報酬改定の障害児支援Q&A VOL.2です。全20問のうち、児童発達支援・放課後等デイサービス・保育所等訪問支援に関わるものを整理します。

実務でいちばん効くのは、強度行動障害児支援加算に経過措置が無いという答えです。

結論から

論点Q&Aの答え
強度行動障害児支援加算の経過措置設定していない。令和6年4月1日以降は改定後の要件・単位数による評価
90日間500単位の起算点令和6年4月1日以降、新たな要件の下で本加算の算定を開始した日
90日加算の再算定利用を終了した児童が再度利用開始しても、同一事業所では再度算定できない
個別サポート加算(Ⅰ)の30単位(基礎研修修了者配置)強度行動障害児支援加算を算定している場合は算定不可
個別サポート加算(Ⅰ)本体(90単位・120単位)強度行動障害児支援加算と併せて算定可能
悪天候で支援時間が短くなった場合計画に定める時間で算定してよい
モニタリングの保護者面談家族支援加算の算定対象にならない
入浴に係る実費徴収入浴支援加算を算定している場合はできない
通所自立支援加算の支援時間放課後等デイサービスの提供時間に含まれない

強度行動障害児支援加算:経過措置は無い(問5・問6)

今回の改定で、要件が大きく変わりました。「基礎研修修了者による支援」から、「実践研修修了者の支援計画シート等に基づく支援」へ。一定期間は改定前の要件で評価を受けられるのか。答えは明確です。

令和6年4月1日以降は、改定後の要件・単位数による評価となる(経過措置の設定は行っていない)。

ただし、当面の取扱いがありました。支援計画シート等の作成には時間がかかります。そこで令和6年4月については、支援の開始前までにシートができていなくてもよいことになりました。令和6年4月分の報酬を請求する時点でできていれば算定できます。根拠は「令和6年4月1日以降の各加算の当面の取扱いについて」(令和6年3月29日こども家庭庁支援局障害児支援課事務連絡)です。

90日間500単位の加算の起算点は、令和6年4月1日以降、新たな要件の下で本加算の算定を開始した日です。改定前から算定していた場合でも、そこからではありません。

問6は、90日の期間が終わった児童が、いったん利用をやめて再度利用を始めた場合です。同一事業所では再度算定できません。「利用の初期段階に手厚い支援を要するためのもの」だからです。

個別サポート加算(Ⅰ)との併給(問7)

放課後等デイサービスの個別サポート加算(Ⅰ)には、30単位の加算があります。ケアニーズの高い障害児に、強度行動障害支援者養成研修(基礎研修)修了者を配置して支援した場合のものです。これは、強度行動障害児支援加算を算定している場合には算定できません

一方で、個別サポート加算(Ⅰ)本体は違います。ケアニーズの高い障害児90単位、著しく重度の障害児120単位。こちらは強度行動障害児支援加算と併せて算定できます。ここを混同すると、取れる加算を落とすか、取れない加算を請求することになります。

悪天候で支援時間が短くなったとき(問1)

台風などの悪天候で、児童の安全のために事業所の判断で提供時間を変えることがあります。実際の支援時間が個別支援計画の時間より短くなっても、計画に定める時間で算定してよいという答えです。

悪天候の目安は、その地域に特別警報又は各警報が発令されるような場合です。支援時間を短縮するときは、保護者と送迎時間を調整するなど、児童の安全を確保します。

家族支援加算とモニタリング面談(問2)

個別支援計画作成後のモニタリング面接は、運営基準で児童発達支援管理責任者に求められている業務です。だから家族支援加算の対象になりません。定例のモニタリング面談を家族支援加算で算定していると、返還の対象になります。

関係機関連携加算(Ⅲ)の「その他の関係機関」(問3)

連携先は「児童相談所、こども家庭センター、医療機関その他の関係機関」です。このその他として、Q&Aは保健所、保健センターなどを挙げています。保健師と連携する機会が多いと見込まれるためです。

入浴支援加算と実費徴収(問4)

入浴の費用を保護者から実費でもらえるか。答えは加算の算定の有無で分かれます。

  • 入浴支援加算を算定している場合 — もらえません。給付の対象になっているサービスと重複するためです
  • 算定していない場合 — もらえます。ただし「障害児通所支援又は障害児入所支援における日常生活に要する費用の取扱いについて」(平成24年3月30日障発0330第31号)に沿って対応します

通所自立支援加算の時間の扱い(問8)

通所自立支援(送迎に同行して支援した時間)は、放課後等デイサービスの提供時間に含まれるか。答えは「含まれない」の一言です。基本報酬の時間区分を計算するときに、足し込まないよう注意してください。

保育所等訪問支援:同時に支援できるのは2名まで(問9・問10)

30分未満の支援提供は、原則として基本報酬の算定対象外になりました。では、複数の障害児を同一日・同一時間帯・同一場所で支援する場合はどうなるか。

同じクラスや同じ活動なら、一人ひとりの時間を明確に区切らず、同時並行で行動観察や支援をすることもあります。その場合、障害児ごとに30分以上を確保できなくても差し支えないとされました。ただし、一人ひとりのニーズに応じた支援内容が十分に担保されていることが条件です。

そのうえで、明確な上限があります。

限られた訪問支援時間において、障害児ごとのニーズを踏まえて、同時並行的に支援を行うことが可能な人数は2名までとする。

これを超えて同時並行の支援が必要な場合の受け皿も示されています。中核機能強化(事業所)加算の中核機能強化職員による地域支援のほか、地域障害児支援体制強化事業や障害児等療育支援事業を活用します。

多職種連携支援加算も同じです。職種の異なる2名の訪問支援員が2名の障害児を支援した場合、それぞれについて算定できます。ただし同時並行で支援できる人数は、やはり2名までです。

管理者の視点

管理者がここで確かめるのは、算定できるかどうかより、算定した後で説明できるかどうかです。要件を満たさないまま請求した分は、返還の対象になります。

経過措置が無いという答えは、体制が整わないまま4月を越えた事業所には重い内容です。実践研修修了者の配置と支援計画シート等がそろっていない期間は、加算そのものが算定できません。研修の受講計画は、加算の要否から逆算して組むことになります。

併給の可否は、個別サポート加算(Ⅰ)の「本体は可、30単位部分は不可」のように加算の中で分かれるものがあります。加算単位で覚えるより、請求前に組み合わせを一覧で確認するほうが確実です。

詰まりやすいのは、名前が同じで中身が分かれる加算です。たとえば個別サポート加算(Ⅰ)を1つのものとして請求ソフトへ登録しているとします。すると、30単位部分だけを外す操作が抜けます。強度行動障害児支援加算と重なる月に、そこが指摘の入口になります。

公式資料

この記事はQ&A本文の範囲をまとめたものです。障害児入所支援に関する問(問11〜問13)と横断事項(問14〜問20)は割愛しています。個別の事案は指定権者へ確認してください。

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