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管理者や児発管はテレワークできるのか|人員配置基準上の取扱いと、認められない業務

公開 2026-08-16

執筆
フクシルベ編集部
実務確認
fukube yuta
最終確認

まず全体像

テレワークを導入するときの確認順

  1. 対象業務が直接処遇業務にあたらないかを確認する
  2. 対面実施が規定されている業務でないかを確認する
  3. 緊急時の対応の流れと連絡体制をあらかじめ定める
  4. 個人情報が漏れない環境と労務管理を整える
管理者や児発管はテレワークできるのか|人員配置基準上の取扱いと、認められない業務の内容を表したイラスト
現場の一場面の構図

障害福祉サービス事業所・施設等の人員配置基準で、テレワーク(情報通信機器を活用した遠隔での業務)をどう扱うか。それを示したのが、令和6年3月29日付けの通知(こ支障第90号・障障発0329第4号)です。こども家庭庁支援局障害児支援課長と、厚生労働省の障害福祉課長の連名で出ています。

ここでいうテレワークの定義に注意してください。事業所・施設等および利用者の居宅等、サービス提供の場所以外で行うものに限ります。利用者宅での支援は含みません。

結論から

業務通知の取扱い
管理者の管理業務管理上支障がない範囲内でテレワークにより業務を行うことが可能
管理者以外の職種利用者の処遇に支障が生じない範囲内でテレワークにより業務を行うことが可能
直接処遇業務利用者の状態を直接確認しながら行う必要があり、テレワークで実施した場合、利用者の処遇に支障が生じると考えられる
面談・相談、アセスメントのための観察等慎重に判断。実施する場合は、意思疎通を十分に図ることが可能な利用者について、利用者本人及び家族の同意がある場合に限るなど
対面実施が規定されている面談等テレワークでの実施は認められない
書類作成等の事務作業、事業所外の専門職との連絡、職員間の会議等利用者に対して支援を行わない業務であり、テレワークで実施しても処遇に支障は生じないと考えられる

なぜこの通知が出たのか

これまで、テレワークの扱いは指定基準にも報酬上の取扱いにも示されていませんでした。デジタル臨時行政調査会が、令和6年3月末までに考え方を整理すると決めていました。根拠は次の文書です。

  • 「デジタル原則に照らした規制の一括見直しプラン」(令和4年6月3日)
  • 「デジタル原則を踏まえたアナログ規制の見直しに係る工程表」(令和4年12月21日)

この通知はその答えです。

対象は人員や運営に関する基準が定める従業者です(福祉ホームの職員を含む)。障害者総合支援法と児童福祉法上の各サービスが範囲です。

管理者がテレワークするときの条件

管理業務をテレワークでやるには、先に次の準備が要ります。

  • 事故、利用者の急変、災害など、緊急時の対応の流れをあらかじめ定めておくこと
  • 必要なときに管理者自身が速やかに出勤できるようにしておくこと

「速やかに出勤できる」が条件です。事業所から遠く離れた場所での終日テレワークは、この要件と整合しにくくなります。

面談をオンラインでやってよいか

面談・相談は「慎重に判断」です。理由は3点挙げられています。

  • 相手の表情や反応を直接確認する必要がある
  • 自分にも相手にも、相応の機器操作の力が要る
  • 音声が聞き取りづらいなど、意思疎通に一定の制約がある

実施するなら条件つきです。「意思疎通を十分に図ることが可能な利用者について、利用者本人及び家族の同意がある場合に限るなど、慎重に判断すること」。利用者の出席を原則とする会議も、この面談・相談に含まれます

さらに強い決まりがあります。指定基準や報酬上の取扱いで対面実施が規定されている面談等は、テレワークでは実施できません。居宅を訪問して行うと定められているものが典型です。ここは「慎重に判断」ではなく、明確な禁止です。

個別支援計画の作成をテレワークで行う場合

事務作業はテレワークで差し支えありません。ただし、利用者へサービスを提供するための計画(個別支援計画やサービス等利用計画など)の作成には注記があります。

利用者の直接的な観察や対面でのやり取り、他の従業者からの聞き取り等による適切なアセスメントが十分に行われた上で計画を作成する必要がある

つまりこうです。計画を書く作業そのものは在宅でもよい。ただし、その前提のアセスメントは対面で十分に行っておくこと。

そのほかの留意事項

通知が挙げているのは次のとおりです。

  1. 従業者が事業所を空ける場合でも、各職種の責務・業務に加えて、実務上担っている役割に支障が出ない体制を整えておく
  2. テレワークできる日数・時間数は、サービス類型や事業所の実態に応じて各事業者が個別に判断する。終日不在にするテレワークは特に慎重に判断する
  3. 不在の時間が一定以上になり、職種の責務に支障が出るなら、テレワークを実施してはならない(個別の業務では可能でも)
  4. 本人にも、それ以外の従業者にも、過度な業務負担が生じないようにする
  5. 勤務時間中、利用者と従業者が適切に連絡を取れる体制を確保する。テレワークを円滑に行える関係を、利用者や関係者と日頃から築いておく
  6. 労働時間の管理など労務管理を適切に行う。参照先は「テレワークの適切な導入及び実施の推進のためのガイドライン」(令和3年3月25日 基発0325第5号・雇均発0325第4号 別添1)。事業者向けの無料相談窓口として「テレワーク相談センター」がある
  7. 個人情報を適切に管理する
  8. 上記の実施内容を、利用者や家族、都道府県や市町村等から求めがあれば具体的に説明できるようにする

個人情報の管理

通知は第2で、個人情報の扱いを別立てにしています。

  • 個人情報保護関係法令と「個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン」、そのQ&Aを参照する。参照箇所はQ1-21、Q1-35等。特に外部への漏洩と不正アクセスの防止の措置を講じる
  • 画面を覗き込まれる、会話を聞き取られる。そうした形で情報が漏れない環境でテレワークを行う
  • 利用者や家族の情報が載った書面を自宅に持ち帰って作業するときも、扱いに注意する

管理者の視点

管理者が最初に見るのは、テレワークの範囲を後から資料で説明できるかどうかです。要件には「求めがあれば説明できるようにする」が入っています。実務では、誰がどの業務をどれだけテレワークで行うかを、先に文書にしておくことになります。緊急時の対応の流れは、この通知が唯一「あらかじめ定めておく」と明示した項目です。最初に整えましょう。

詰まりやすいのは、勤務表上の常勤換算をどう数えるかです。この通知には書かれていません。たとえば週2日を在宅にした職員を、人員配置基準の充足として数えられるかは、指定権者への確認が要ります。文書と勤務表をそろえてから相談すると、後で数え直す手間が減ります。

児発管の視点

児発管の側で判断が割れやすいのは、計画作成と職員会議です。通知の立て付けでは、アセスメントを対面で十分にやっていれば、計画を書く作業は在宅で可能です。職員間の会議も可能です。

詰まりやすいのは、アセスメントの一部を画面越しや電話で済ませた回があるときです。たとえば家庭の様子を保護者から画面越しに聞いた回があるなら、対面でどこまで確認したかを記録に残しておきます。

管理者は文書と勤務表を、児発管はアセスメントの中身を見ています。どちらも、テレワークで何をしたかを後から資料で示せる形にしておく点は同じです。

公式資料

この記事は通知本文の範囲をまとめたものです。人員配置基準上の具体的な取扱いは指定権者の判断によるため、個別の事案は指定権者へ確認してください。

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PDF障害福祉サービス事業所・施設等におけるテレワークに関する留意事項について(令和6年3月29日こ支障第90号・障障発0329第4号)資料をダウンロード

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