指定・届出
放課後等デイサービスの支給量の上限は「各月の日数から8日を控除した日数」|平成28年通知の読み方
公開 2026-08-11|更新 2026-08-16
- 執筆
- フクシルベ編集部
- 実務確認
- fukube yuta
- 最終確認
まず全体像
支給量と支援内容を通知に合わせて点検する
- 受給者証の支給量が原則の日数(各月の日数から8日を控除した日数)の範囲かを確認する
- 原則の日数を超える利用を見込む場合は、支援の内容とそれに要する時間を説明できる形で残す
- 家族の就労支援やレスパイトが主目的の相談は、地域生活支援事業の日中一時支援等の情報も併せて案内する
- 放課後等デイサービスガイドライン別添の自己評価表で自己評価を行い、結果を公表する
- 保育所や放課後児童クラブとの併行利用の希望を聞き取り、保育所等訪問支援の活用も検討する

放課後等デイサービス等の支給量は、原則として各月の日数から8日を控除した日数が上限です。根拠は、平成28年3月7日付けの厚生労働省通知(障障発0307第1号)です。
この通知は2本立てです。支援の質の向上に向けた指導事項と、通所給付決定の留意事項。事業所から見ると、支給量の上限の決まり方と、自己評価を求められる理由が、同じ通知に書かれています。
結論から
| 論点 | 通知の内容 |
|---|---|
| 支給量の上限 | 原則として、各月の日数から8日を控除した日数(通知では「原則の日数」) |
| 上限を超える場合 | 障害児の状態等に鑑み、市町村が必要と判断した場合は原則の日数を超えて利用できる |
| 超える場合の手続 | 支給決定前に、支援の必要性(支援の内容とそれに要する時間等)を申請者、事業所等に十分確認したうえで必要な日数を決定する |
| 適用 | 平成28年4月1日以降分の障害児通所給付費等の通所給付決定における留意事項 |
| 通知の性格 | 地方自治法第245条の4第1項の規定に基づく技術的な助言 |
「原則の日数」は月ごとに変わります。各月の日数から8日を控除するだけなので、計算自体は単純です。
| 各月の日数 | 原則の日数(各月の日数から8日を控除した日数) |
|---|---|
| 31日 | 23日 |
| 30日 | 22日 |
| 29日 | 21日 |
| 28日 | 20日 |
なぜこの通知が出たのか
通知の前文に指摘が書かれています。近年、特に放課後等デイサービスについて、単なる居場所となっている事例がある。発達支援の技術が十分ではない事業所が、軽度の障害児を集めている事例等がある。
宛先は各都道府県・各指定都市・各児童相談所設置市の障害保健福祉主管部(局)長です。管内市区町村や関係機関等への周知徹底も求められています。指定や指導監査、集団指導の場で言及されやすい通知です。
指導が徹底される3つの規定
通知は、あらゆる機会(指定、指導監査、会議等の情報伝達の場など)を通じて、次の規定の指導を徹底するよう求めています。
| 番号 | 規定 | 根拠 |
|---|---|---|
| 1 | 指定障害児事業者等は、その提供する障害児通所支援の質の評価を行うことその他の措置を講ずることにより、障害児通所支援の質の向上に努めなければならない | 法第21条の5の17第2項 |
| 2 | 指定児童発達支援事業者は、正当な理由がなく、指定児童発達支援の提供を拒んではならない | 基準省令第14条 |
| 3 | 指定児童発達支援事業者は、その提供する指定児童発達支援の質の評価を行い、常にその改善を図らなければならない | 基準省令第26条第3項 |
2つ目と3つ目は、準用される場合を含みます。準用の根拠は次の規定です。
| 準用の根拠 | 対象 |
|---|---|
| 基準省令第54条の5 | 基準該当児童発達支援 |
| 第64条 | 指定医療型発達支援 |
| 第71条 | 指定放課後等デイサービス |
| 第71条の4 | 基準該当放課後等デイサービス |
| 第79条 | 指定保育所等訪問支援 |
ここでいう基準省令は、児童福祉法に基づく指定通所支援の事業所等の人員、設備及び運営に関する基準(平成24年厚生労働省令第15号)です。
ガイドラインの自己評価は「公表まで」が求められている
放課後等デイサービスガイドラインについて、通知は次の対応を求めています。
- あらゆる機会を通じて、指定放課後等デイサービス事業者にガイドラインの周知徹底を図ること
- 事業者がガイドライン別添の自己評価表を活用して、適切に自己評価を行うよう促すこと
- 改善目標に沿って支援内容を改善し、自己評価結果を公表すること等を促すように努めること
- 事業者によるガイドラインの自己評価結果の公表状況の把握に努めること
- 事業者への指導・助言にあたっては、ガイドラインを活用すること
公表状況の把握が前提になっています。「自己評価はしたが公表していない」状態は、指導の場で最初に見つかる部分です。
支給量とレスパイト、一般施策との関係
家族のための利用には別の受け皿が示されています。家族の就労支援や、日常的に介護している家族の一時的な休息が主な目的の場合です。この場合は、地域生活支援事業の日中一時支援等を活用します。
一般施策との関係も書かれています。障害児にも、保育所や放課後児童クラブ等の一般施策を利用する機会(併行利用を含む)を確保する。そのために、保育所等訪問支援の活用など、適切な配慮と環境整備に努める。
支給量の判断の軸も明記されています。障害児本人の最善の利益と、健全な発達に必要な支援の提供。この観点から、支給の要否と必要な支給量を適切に判断して決定します。
児発管の視点
原則の日数を超える支給量が必要な子どもがいる場合はどうするか。通知は支給決定前に、支援の内容とそれに要する時間等を確認するとしています。児発管がここを先に見るのは、確認される中身が計画とアセスメントそのものだからです。
現場で起きやすい詰まりは、市町村から問い合わせが来てから資料を作り始めることです。たとえば月23日の支給量が必要な子どもについて、家庭の状況を口頭で説明した場合。同じ内容でも、計画に書いてあるかどうかで確認にかかる時間が変わります。アセスメントと個別支援計画の中に「なぜその日数が要るのか」を先に書いておくほうが早く終わります。
管理者の視点
自己評価と公表に、この通知の中で日付の期限は示されていません。ただし公表状況の把握が前提になっている以上、年度内に必ず一度は回る運用にしておくのが安全です。
管理者がここを気にするのは、期限が書かれていない要件ほど後回しになるからです。たとえば年度末にまとめてやろうとして、3月に評価と公表が同時に来る形。担当者が異動していれば、そのまま年度をまたぎます。
整理すると、児発管は日数の根拠を計画に先に書き、管理者は自己評価と公表の時期を年度の中で決めます。平成28年の通知ですが、支給量の考え方を確認するときの出発点になります。
公式資料
この記事は通知本文の範囲をまとめたものです。原則の日数を超える支給量の判断方法や、求められる説明資料の形式は運用によって異なるため、個別の事案は指定権者へ確認してください。
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