横浜市の集団指導|いつ・誰が対象・何を見られるか
公開 2026-08-27|更新 2026-09-02
- 執筆
- フクシルベ編集部
- 実務確認
- fukube yuta
- 最終確認
まず全体像
実務フロー
- 公式資料と対象条件を確認する
- 対応後に提出物と判断根拠を記録する

横浜市の集団指導は、障害児通所支援事業所の管理者と児童発達支援管理責任者に向けて、市が年に一度まとめて行う指導の場です。運営指導(実地指導)と違い、事業所ごとに来るものではありません。全事業所が同じ内容を一度に受けます。
出席できなくても資料は公開されます。そして、その資料の中でいちばん実務に効くのは議題の一覧ではありません。市が「運営指導での指摘が多かった項目」としてチェックリストを載せているところです。ここを先に読んでください。
先に結論
- 対象は障害児通所支援事業所の管理者または児童発達支援管理責任者等。令和7年度は令和8年1月19日と21日に行われました
- 資料には運営指導で指摘が多い項目のチェックリストが載っています。定員、児発管の要件、児童指導員の任用資格、個別支援計画、送迎の5つです
- 個別支援計画は「後から出てきた」が通りません。運営指導当日に確認できなければ原則「未作成」扱いで、未作成減算の指導になります
- 児発管の要件切れで「大きな金額の過誤が生じた事業所もあった」と市が書いています
いつ、誰が対象か
| 内容 | |
|---|---|
| 日時 | 令和8年1月19日(月)9時30分〜12時(午前の部) |
| 会場 | 西公会堂(西区岡野1-6-41) |
| 日時 | 令和8年1月21日(水)9時30分〜16時(午前・午後) |
| 会場 | 横浜市社会福祉センター(中区桜木町1-1) |
| 対象者 | 障害児通所支援事業所管理者又は児童発達支援管理責任者等 |
1月21日は通し開催で、午後に届出・請求関係の議題が入ります。
運営指導で指摘が多い項目
市は資料にこう書いています。「以下に挙げるものは、今年度含め運営指導での指摘が多かった項目です。各事業所におかれましては、このチェックリストを用い、改めて基準を満たしているかご確認ください」。
なお市自身が但し書きを付けています。チェック項目は基準の抜粋で、これを満たせばすべての基準を満たすわけではありません。
1 定員の遵守
曜日ごとに登録児童を管理できているか。定員を超えた受入は原則禁止で、災害や虐待などやむを得ない事由がある場合に限られます。その場合も理由を含めて記録を残し、人員配置の基準は守る必要があります。
定員超過利用減算は所定単位数の30%です。数え方が2通りあります。
- 1日の実績(利用定員50人以下):1日の障害児の数が、利用定員に150%を乗じた数を超えた日は、その日の障害児全員について減算
- 過去3か月の実績(利用定員11人以下):直近3か月の延べ人数が、(利用定員+3)×開所日数 を超えたら減算
たとえば定員10人、1か月の開所日数が22日の事業所なら、(10+3)×22日×3か月=858人。3か月の総延べ人数が858人を超えると減算です。
もうひとつ、見落としやすい点があります。定員10人の事業所が11〜15人を受け入れた日は、児童指導員または保育士を営業時間を通じて3人配置する必要があります。減算に触れなければよい、という話ではありません。
2 児童発達支援管理責任者
常勤専任として出勤状況が確認できるか。実務経験と研修受講の両方を満たしているか。
ここで詰まるのが研修の期限です。令和元年度から令和4年3月31日までの間に実務経験を満たして基礎研修・補足研修を修了した人は、基礎研修修了者となった日から3年間しか児発管として業務を行えません。3年を過ぎて業務を続けるには実践研修の修了が必要で、令和7年4月1日以降はこの要件でないと配置できません。
市は、3年の間に実践研修を受講せず要件を満たさなくなった職員を、3年経過後も配置していた事例を挙げ、「その結果大きな金額の過誤が生じた事業所もありました」と書いています。
3 児童指導員の任用資格
『横浜市児童福祉施設の設備及び運営の基準に関する条例』第58条が要件を定めています。ここでいう児童福祉事業は児童福祉法に基づく事業を指し、認可外保育施設と企業主導型保育事業は該当しません。採用時の職歴確認で取り違えやすいところです。
サービス提供職員欠如減算は、減算が適用される月から3か月未満は所定単位数の30%、3か月目からは50%です。
4 個別支援計画
チェック項目が最も多い箇所です。
- アセスメント時に児発管が保護者へ聞き取りをした記録があるか(保護者が記入した資料をもとに児発管が聞き取る形でも可)
- 支援に要する時間(計画時間)を記載しているか
- 延長加算を取るなら、計画時間と延長支援に要する時間を定め、あらかじめ保護者へ説明して同意を得ているか
- 原案について個別支援会議を開き、実施日・参加者・出た意見を記録しているか
- 保護者と利用児童へ説明し、文書で同意を得ているか。初回は利用開始前、変更は前回作成から最低6か月以内
- モニタリングの面接は、面接者・日時・内容を記録し、得た情報でアセスメントシートを更新しているか
市は運用まで踏み込んで書いています。アセスメントは初回だけでなく日々の支援やモニタリングで把握した内容を含めて更新すること。モニタリングは結果だけでなく、当初の目標と取り組みをどう評価したのかを記録すること。保護者だけでなく児童本人の意見も聞いて計画へ反映すること。
そして、いちばん重い一文がこれです。
文書指摘後の改善報告で「後から出てきた」として個別支援計画の写しを提出されても受け付けません。原則「未作成」の扱いとします。
運営指導当日に所内で出せなければ、後から見つかっても認められません。個別支援計画未作成減算は、作成されずにサービス提供が行われていた月から3か月未満は30%、3か月目からは50%です。
5 送迎
令和4年9月に他自治体で送迎バスの置き去り事故が起きて以降、市は送迎時の安全対策の徹底を求めています。
管理者の視点
読む順番は、減算の重さと発覚のしやすさで決まります。定員超過と職員欠如は記録に残る数字なので、運営指導では真っ先に照合されます。月次で定員超過確認シートを回して、超えた日があれば理由と記録をその場で残す運用にしておくと、あとから遡る作業がなくなります。
児発管の要件切れは、気づいた時点で過去に遡って過誤調整が発生します。市が「大きな金額の過誤」と書いているのはこの型です。研修の修了日と3年の期限を、職員台帳の日付として持ってください。
児発管の視点
個別支援計画は、書けているかどうかよりその日に出せるかどうかで判定されます。原案・個別支援会議の記録・保護者の同意書が別々の場所にあると、当日そろいません。1人分を1つのファイルにまとめて所内に置く。それだけで「未作成」扱いを避けられます。
モニタリングは記録の書き方が変わります。「達成できた」だけでは、当初の目標をどう評価したのかが読み取れません。目標・取り組み・評価の3点を並べて書く形にしておくと、そのまま次の計画の根拠になります。
整理
管理者は数字(定員・人員・期限)を、児発管は書類の所在と記録の形を見る。分担は違いますが、運営指導で問われるのは同じ一点です。その日に、基準を満たしていたことを示せるか。集団指導の資料は、その予行演習として読むのがいちばん実務的です。
公式資料
- 令和7年度 障害児通所支援事業 集団指導 実施要領および議題資料(出典: 障害福祉情報サービスかながわ/公益社団法人かながわ福祉サービス振興会ホームページ)
- 令和6年度 集団指導 参考資料集(出典: 障害福祉情報サービスかながわ/公益社団法人かながわ福祉サービス振興会ホームページ)
定員超過確認シート(エクセル版)は障害福祉情報サービスかながわに掲載されています。掲載内容は令和7年度の実施要領によります。減算の適用や要件の判断は、必ず公式資料と指定権者への確認で行ってください。
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