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児童発達支援センターの中核機能強化加算|9つの基本要件と、市町村との事前協議が無いと申請は想定されていない
公開 2026-08-16
- 執筆
- フクシルベ編集部
- 実務確認
- fukube yuta
- 最終確認
この更新の実務情報
- 対象
- 児童発達支援センター
- 公式発表
- 2024-04-12
まず全体像
申請から算定までの流れ
- 市町村と要件適合について事前に協議・調整する
- チェックリストを市町村へ提出する
- 登録申請を行い、支援体制の把握を受ける
- 中核拠点登録一覧への登録と登録通知書の交付を受ける
- 指定権者へ加算届と登録通知書を提出する

令和4年の児童福祉法改正で、児童発達支援センターは地域の中核的機関と明確化されました(令和6年4月施行)。これを受けて令和6年度報酬改定でできたのが中核機能強化加算です。申請手続の流れは、令和6年3月21日付けのこども家庭庁支援局障害児支援課の事務連絡が示しています。
最初に押さえるべき点はこれです。市町村との事前の協議・調整が無い状態での申請は、想定されていません。
結論から
| 加算 | 単位数 | 要件 |
|---|---|---|
| 中核機能強化加算(Ⅰ) | 55単位〜155単位/日 | 基本要件+イ・ロ・ハのすべてに適合 |
| 中核機能強化加算(Ⅱ) | 44単位〜124単位/日 | 基本要件+イ・ロに適合 |
| 中核機能強化加算(Ⅲ) | 22単位〜62単位/日 | 基本要件+イ又はロのいずれかに適合 |
| 論点 | 事務連絡の内容 |
|---|---|
| 前提 | 市町村が当該センターを地域の中核的役割を果たす機関と位置づけること |
| 事前協議 | 市町村とセンター間で要件適合について事前の協議・調整を行うこと。行われない状況での申請は想定していない |
| 複数センターがある市 | 市内に複数設置されていても、事前の協議・調整を行い要件に適合すれば算定可能 |
| 圏域設置の場合 | センターが所在する市町村が中心となり事務手続を行い、関係市町村と連携する |
| 発出 | 令和6年3月21日/こども家庭庁支援局障害児支援課 |
9つの基本要件((Ⅰ)(Ⅱ)(Ⅲ)共通)
- 所在する市町村により中核的な役割を果たす児童発達支援センターとして位置付けられていること
- 市町村及び地域の関係機関との連携体制を確保していること(市町村との定期的な情報共有、地域の協議会への参加等)
- 幅広い発達段階及び多様な障害特性に応じた専門的な発達支援・家族支援の提供体制を確保していること
- 地域の障害児通所支援事業所との連携体制を確保していること(定期的な情報共有、研修会の開催等)
- インクルージョンの推進体制を確保していること(保育所等訪問支援の実施、地域の保育所等への助言援助等の実施等)
- 入口としての相談機能を果たす体制を確保していること(障害児相談支援の実施、早期の相談支援の提供等)
- 地域の障害児支援体制の状況、上記の体制確保に関する取組の実施状況を1年に1回以上公表していること
- 自己評価の項目について、外部の者による評価を概ね1年に1回以上受けていること
- 従業者に対する年間の研修計画を作成し、その計画に従い、1年に1回以上研修を実施していること
区分を分ける「イ・ロ・ハ」
- イ — 主として包括的な支援の推進と地域支援を行う者として、常勤専任で1以上加配
- ロ — 主として専門的な発達支援及び相談支援を行う上で中心となる者として、常勤専任で1以上加配
- ハ — 次の全ての職種を配置し、連携して支援を行っていること。理学療法士/作業療法士/言語聴覚士/看護職員/心理担当職員/保育士/児童指導員
イ・ロで加配する人には条件があります。ハの資格者等で、資格取得後に障害児通所支援等業務に5年以上従事した者に限られます。
ハの保育士・児童指導員は、障害児通所支援又は入所支援の業務に3年以上従事した者に限ります。この経験年数は、資格を取る前やその職種に就く前の経験も数えられます。ハの配置は基準人員等でも可です。2職種までは、常勤・常勤換算でない配置も認められています。
イ・ロで加配した専門人材は、支援を提供する時間帯は事業所で支援に当たるのが基本です。支援の質を保つ体制があれば、地域支援に出ることもできます。ただし保育所等訪問支援の訪問支援員との兼務は不可です。
手続の流れ
始まりは市町村からです。市町村が管内の全ての児童発達支援センターにこの事務連絡を周知します。そしてチェックリストの提出を求めます(別紙3「地域障害児支援体制中核拠点登録適合チェックリスト」)。
登録申請があったら、市町村は支援体制の状況を把握し、中核拠点登録一覧(別紙2)に登録します。センター側には登録通知書(別紙5)と中核拠点登録一覧が交付されます。
審査の主体は指定権者(都道府県、指定都市、中核市及び児童相談所設置市)です。指定権者は、市町村が作成した中核拠点登録一覧をもとに、本加算の算定を審査します。そのため市町村は、中核拠点登録一覧を都道府県に提出します。市町村への登録申請は、この一覧に載るための手続です。
中核機能強化「事業所」加算との違い
同じ改定で「中核機能強化事業所加算」もできています。センターが無い地域などで、市町村が中核的役割を担う機関と位置付けた児童発達支援事業所や放課後等デイサービスが対象です。この事務連絡の時点では、その申請手続は「改めてお知らせします」の扱いでした。後に令和6年3月29日の事務連絡で示されています。
管理者の視点
9つの要件のいくつかは、年単位のサイクルを回す仕組みそのものです。7(年1回以上の公表)、8(外部評価)、9(年間研修計画と実施)。加算を取ってから整えるのではなく、整っていることを示せる記録が先に要ります。
ここを見るのは、実施した事実そのものが根拠になる要件が混ざっているからです。研修も外部評価も、行った記録がそのまま要件の証拠になります。算定を始めてから1年分をまとめてそろえるのは難しいので、年度の初めに実施の予定を決めておきます。
イ・ロの加配は「資格取得後5年以上」で、保育所等訪問支援の訪問支援員と兼務できません。(Ⅰ)を狙うなら、イとロで2名を基準人員に上乗せして確保することになります。人の確保が律速です。区分の選択は、人員計画から逆算するのが現実的です。
詰まりやすいのは、経験年数の起点です。ハの3年は資格を取る前の経験も数えられますが、イ・ロの5年は資格取得後だけを数えます。職員名簿で先に洗い出しておくと、事前協議の場で話が進みます。
事前協議が前提なので、動き出しは市町村への相談からです。チェックリストは市町村が提出を求める建て付けですが、こちらから「出したい」と伝えて構いません。
公式資料
この記事は事務連絡本文及び別紙の範囲をまとめたものです。単位数は日額の幅で示されており、実際の適用は定員規模等により異なります。個別の取扱いは所在する市町村及び指定権者へ確認してください。
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