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指定・届出

事業所を休止・廃止するとき|届出は1か月前まで、利用者の引継ぎは法律上の義務

公開 2026-08-09|更新 2026-08-16

執筆
フクシルベ編集部
実務確認
fukube yuta
最終確認

まず全体像

休止・廃止を決めるときの実務フロー

  1. 運営できる期日を確定し、1か月前の届出日を逆算する
  2. 指定権者へ相談し、休止か廃止か・必要書類を確認する
  3. 保護者へ説明し、引継ぎ先との連絡調整を始める
  4. 廃止・休止・再開届出書を提出し、最終請求と過誤申立を整理する
事業所を休止・廃止するとき|届出は1か月前まで、利用者の引継ぎは法律上の義務の内容を表したイラスト
判断分岐の構図

廃止・休止の届出は、廃止または休止の日の1か月前までです。「閉めてから出す」ではありません。児童福祉法第21条の5の20第4項が、その日の一月前までに都道府県知事へ届け出ることを義務づけています。

見落とされやすい義務が、もうひとつあります。届出をしたら、利用していた子どもの引継ぎ先を探すところまでが事業者の責任です。これも努力目標ではなく、法律の条文です。

期限は届出の種類で違う

届出期限向き
廃止・休止廃止・休止の日の1か月前まで事前
休止した事業の再開10日以内事後
名称・所在地等の変更10日以内事後

廃止・休止だけが事前の届出です。資金が尽きてから動くと、この1か月が確保できません。

引継ぎは法律上の義務

児童福祉法第21条の5の19第4項は、廃止・休止の届出をしたときの義務を定めています。内容は次のとおりです。

  • 対象になるのは、届出の日の前1か月以内に利用していた子どもです
  • そのうち、廃止・休止の日以後も引き続き相当する支援を希望する人が対象です
  • その人に必要な支援が続くようにします。具体的には、他の事業者その他関係者との連絡調整その他の便宜の提供を行わなければならないと定めています

「利用者に伝えた」だけでは足りません。連絡調整までが条文の文言です。

この便宜の提供が円滑に進まないときの規定もあります。都道府県知事または市町村長が、事業者間の連絡調整や助言を行うことができます(第21条の5の21)。抱え込まず、早い段階で指定権者に相談してください。

休止と廃止のどちらにするか

分かれ目は、再開の見込みがあるかどうかです。休止は、指定を残したまま事業を止める扱いです。再開するときは10日以内の届出で戻せます。廃止は指定そのものを終わらせます。もう一度やるなら、新規指定の手続きからになります。

判断がつかない段階でも、まず指定権者へ相談してください。届出の1か月前ルールがある以上、迷っている時間がそのまま選択肢を狭めます。

実務の順序

  1. 資金繰りと人員の見通しを確定し、いつまで運営できるかの期日を出す
  2. その期日から逆算して、1か月前の届出日を決める
  3. 指定権者(横浜市)へ相談し、休止と廃止のどちらか、届出書と添付書類を確認する
  4. 保護者へ説明し、引継ぎ先の候補と相談支援専門員との連絡調整を始める
  5. 廃止・休止・再開届出書を提出する
  6. 最終月の請求を行い、過誤が生じた分は過誤申立で処理する

管理者の視点

管理者がここで見るのは、廃止できるかどうかより、届出の日付を後から説明できるかどうかです。給与の支払いや賃貸借の解約と違い、この手続きは日付を遡って直せません1か月前という期限は、子どもの行き先を確保するために法律が確保させている時間です。ここを削ると、困るのは事業者ではなく子どもと保護者になります。

詰まりやすいのは、事業所の中で結論が出るまで指定権者に連絡しない形です。経営が苦しいときほど、届出は後回しになりがちです。たとえば3月末で閉じると決めた日が3月10日だと、その時点でもう1か月前の期限を過ぎています。見られるのは決裁が下りた日ではなく、届出を出した日です。

撤退を考え始めた時点で、まだ決めていなくても指定権者に一報を入れてください。相談したこと自体は、廃止を確定させるものではありません。

提出前チェック

  • 廃止・休止の日を決め、その1か月前までに届出できる日程になっている
  • 休止か廃止かを指定権者と確認した
  • 届出日の前1か月以内に利用していた子どもを一覧にした
  • 引き続き支援を希望する家庭を確認し、引継ぎ先の連絡調整を始めた
  • 相談支援専門員・学校等の関係機関へ共有した
  • 最終月の請求と、過誤申立が必要な分を整理した
  • 再開する場合は10日以内に再開届を出す

公式資料

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