横浜市の運営指導(実地指導)|3年に1度・1か月前通知、確認されるのは標準確認項目だけ
公開 2026-09-02
- 執筆
- フクシルベ編集部
- 出典確認
まず全体像
実務フロー
- 公式資料と対象条件を確認する
- 対応後に提出物と判断根拠を記録する

「そろそろ運営指導が来るころだ」と言われても、何を見られるのか分からないまま当日を迎える事業所があります。
実は、確認される項目はあらかじめ決まっています。そして、こども家庭庁が放課後等デイサービス用の自己点検表を公開しています。当日と同じ観点で、先に自分で点検できます。
先に結論
- 実地指導はおおむね3年に1度。運営に重大な問題があると認められる場合は毎年など、頻度が上がります
- 原則として実施予定日の1か月前までに文書で通知されます。準備すべき書類も通知に書かれます
- ただし障害児虐待が疑われる場合などは、指導開始時に通知されます。事前通知がない形です
- 確認は「標準確認項目」に限られます。それ以外は特段の事情がない限り確認しません
- 確認する文書は原則前年度から直近の実績。利用者の記録は原則3名以内、提出は1部
- 自治体が既に持っている文書の再提出は求められません
集団指導と実地指導は別のものです
同じ「指導」でも形が違います。
| 集団指導 | 実地指導(運営指導) | |
|---|---|---|
| 場所 | 一定の場所に集めて講習等 | 事業所に来る |
| 頻度 | 制度改正や指導事例に応じて選定。新規指定はおおむね1年以内に全事業所 | おおむね3年に1度 |
| 内容 | 制度改正、請求の内容、過去の指導事例など | 標準確認項目に基づく書類確認と面談 |
横浜市の集団指導で何が扱われるかは横浜市の集団指導にまとめています。その資料には、市が運営指導で指摘の多かった項目をチェックリストにして載せているので、実地指導の準備にもそのまま使えます。
通知に書かれること
実地指導が決まると、文書で次のことが通知されます。
- 実地指導の根拠規定および目的
- 日時および場所
- 指導担当者
- 出席者
- 準備すべき書類等
加えて、当日のおおよその流れもあらかじめ示されます。1か月前に届くので、そこから逆算して準備できます。
例外があります。 障害児虐待が疑われているなど、あらかじめ通知したのでは日常のサービス提供状況を確認できないと認められる場合は、指導開始時に通知されます。
確認されるのは「標準確認項目」だけ
ここは知っておくと準備の範囲が決まります。
実地指導は別紙「主眼事項及び着眼点等」に基づいて行われますが、そのうち下線が付いた項目が「標準確認項目」です。通知には、原則としてそれ以外の項目は特段の事情がない限り確認しないと書かれています。確認も「標準確認文書」で行うのが原則です。
ただし、進めるなかで不正が見込まれるなど詳細な確認が必要と判断された場合は、この限定は外れます。
事業所の負担を減らす取扱いが決まっています
通知には、文書の扱いについてこう定められています。知らないと余計な作業をします。
- 確認する文書は原則として実地指導の前年度から直近の実績に係る書類
- 利用者の記録等の確認は、特に必要とする場合を除き原則3名以内
- 事前または当日に提出を求める資料の部数は1部
- 自治体が既に保有している文書は再提出を求めない(指定申請等で提出済みで内容に変更のないもの)
- 事前提出資料と当日確認資料の重複を防ぐ。法人内で同一の書類を事業所ごとに重複提出させない
- ICTで書類を管理している事業所には、パソコン画面上で確認する等の配慮
「これは指定申請のときに出しました」「同じ書類を事業所ごとに出す必要はないはずです」と言える根拠がここにあります。
自己点検表が公開されています
こども家庭庁が、サービスごとに運営指導調書(自己点検表)をExcelで公開しています。
- 01 児童発達支援
- 02 放課後等デイサービス
- 03 居宅訪問型児童発達支援
- 04 保育所等訪問支援
- 05 福祉型障害児入所施設 / 06 医療型障害児入所施設
- 07 障害児相談支援
指導監査の標準様式等一覧から落とせます。通知が来てから慌てるのではなく、年に一度これで自己点検する運用にしておくと、当日にできることが変わります。
横浜市では一部が委託されています
横浜市は、運営指導に係る業務の一部を外部へ委託しています。運営指導実施計画の作成、資料の事前確認、事業所訪問調査、改善指示事項の整理、体制届および変更届の確認、処遇改善加算に係る届出の確認などが対象です。
そのため、市の職員以外から連絡が来ることがあります。委託先の名称は横浜市の障害児通所支援事業のページで公表されています。
管理者の視点
準備の起点は1か月前の通知ではありません。通知が来てから揃う書類と、揃わない書類があるからです。個別支援計画の同意書、個別支援会議の記録、研修の実施記録。これらはその時に作っていなければ、後から作れません。
集団指導資料のチェックリストにあるとおり、運営指導当日に個別支援計画が確認できなければ「後から出てきた」は通りません。自己点検表を年1回回すのが、いちばん確実な備えです。
3年に1度という頻度は、裏を返せば3年分の運用が問われるということでもありません。確認は原則として前年度から直近の実績です。そこは安心してよいところです。
児発管の視点
見られるのは書類そのものより、書類が示す運用です。個別支援計画の作成日、個別支援会議の開催記録、モニタリングの間隔。日付の並びに矛盾があると、そこから質問が続きます。
自己点検表を使うときは、項目に丸を付けるのではなく、その根拠になる書類を実際に開いて確かめてください。あると思っていたものが無い、というのが当日いちばん困る形です。
整理
管理者は自己点検表を年1回回す。児発管は書類の日付の整合を見る。1か月前の通知から始める準備では、間に合わないものがあります。
公式資料
- 指定障害児通所支援事業者等の指導監査について(平成26年3月28日障発0328第4号)
- 指導監査の標準様式等一覧(こども家庭庁)
- 令和7年度 横浜市 集団指導資料一式(出典: 障害福祉情報サービスかながわ/公益社団法人かながわ福祉サービス振興会ホームページ)
掲載内容は2026年9月2日時点で確認したものです。実施の頻度や運用は指定権者によって異なることがあります。通知を受け取ったら、記載された内容に従ってください。
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