人員配置
放デイの常勤換算に送迎・会議・記録時間は含める?勤務時間の境界
公開 2026-08-04|更新 2026-08-16
- 執筆
- フクシルベ編集部
- 実務確認
- fukube yuta
- 最終確認
まず全体像
常勤換算へ含める時間を判定するフロー
- その時間が対象の放デイ業務か、他事業・法人業務かを分ける
- 支援、準備、記録、待機等として勤務表に明確に位置付ける
- 最低人員、加配、兼務のどこへ算入する時間かを分ける
- 根拠資料と実際の勤怠を照合し、不明な境界は指定権者へ確認する

常勤換算へ含める時間は、こどもが事業所にいる時間だけではありません。
国の基準解釈では、勤務延べ時間数を次の合計とします。そのサービスの提供に従事する時間で、勤務表の上ではっきりしている時間。これに加えて、サービス提供のための準備や待機の時間で、はっきりしている時間です。
つまり「営業時間外だから全部ダメ」でもありません。「勤務時間だから全部入る」でもありません。何の業務として、どの事業へ従事した時間かで分けます。
時間ごとの考え方
| 時間 | 常勤換算へ含める判断 |
|---|---|
| こどもへの直接支援 | 対象職種として当該事業へ従事する時間なら基本となる |
| 支援前の教材・環境準備 | サービス提供の準備として勤務表上明確なら対象になり得る |
| 支援記録・個別支援会議 | 当該事業の支援提供に必要な業務として明確なら対象になり得る |
| 送迎 | 当該放デイの業務として担当し、勤務表・運行記録で明確なら検討できる |
| 利用待ちの待機 | サービス提供のための待機として明確なら対象になり得る |
| 法人本部の経理・採用 | 当該事業の対象職種としての勤務ではない時間は分ける |
| 他事業所・他サービスの勤務 | 同じ法人でも自動合算せず、事業・職種ごとに分ける |
| 私的な持ち帰り作業 | 勤務として認めず、そもそも持ち帰り前提の運用をやめる |
「含められる可能性がある」と「加配として算入できる」は同じではありません。最低人員として必要な時間帯、加配の対象になる職務、専従の要件、兼務の有無は、それぞれ分けて確かめます。
営業時間外でも一律に除外しない
支援が終わった後の記録、翌日の教材準備、その事業の職員会議を考えます。サービス提供のための業務として勤務表にはっきり位置づけてあれば、常勤換算の勤務延べ時間として検討できます。
一方で、営業時間外に会社へ残っていた、という事実だけでは足りません。勤務表、勤怠、会議記録、業務内容がつながるようにします。
加配職員が直接支援していない時間
こども家庭庁Q&Aに、次の例があります。午前中に機能訓練があり、午後は機能訓練がない日です。この場合でも、その機能訓練担当職員の午後の時間を、児童指導員等加配加算の常勤換算へ含められます。
理由は、加配加算が最低人員に加えて職員を配置することを評価しているからです。加配の職員が、全勤務時間を個別の直接支援だけに使わなければならない、という意味ではありません。
ただし、同じようには扱えない時間もあります。午後に別法人の仕事をしていた場合、他のサービスへ従事していた場合、管理者業務と兼務だった場合です。
送迎時間は3つをそろえる
送迎を対象事業の勤務時間として整理するなら、最低限これをそろえます。
- 勤務形態一覧表・シフト上の担当時間
- 車両運行記録の出発・到着・担当者
- その職員を最低人員と加配のどちらへ置いたか
送迎に出た職員を、事業所内のサービス提供時間帯の最低人員として同時に数えられるか。これは別の配置判断です。給与計算上の勤務であることと、現場に必要な人員を満たすことは、混ぜません。
会議・記録は「誰の、何のため」を残す
会議名を「ミーティング」とだけ書かないようにします。どの事業の、何のための時間かが分かるようにします。
| 曖昧な記録 | 実務で残したい記録 |
|---|---|
| 会議 | 放デイ支援会議・対象児の支援方針確認 |
| 事務 | 放デイ支援記録・実績記録票の点検 |
| 準備 | 翌日利用児の教材・環境調整 |
| 移動 | 放デイ送迎・学校から事業所まで |
勤務表へ個人情報を詳しく書きすぎないでください。支援記録や会議録へたどれる管理番号で結びます。
管理者の視点
常勤換算へ入れたい時間から逆算して、仕事名を付けてはいけません。実際に行った業務を先に記録し、そのうえで分類します。その事業のサービス提供・準備・待機としてはっきりしているか。別の事業や管理業務との兼務ではないか。
管理者がここを見るのは、逆算で付けた分類が後から説明できないからです。数字が足りない月ほど、入れたい時間から名前を付けたくなる場面があります。ただし後から書けるのは、その時間に何をしていたかを確認できる範囲までです。
たとえば、月末に0.05だけ足りないときの30分。曖昧なまま毎日積み上げると、月末にはかなり大きな数字になります。境目の時間ほど、算入するかどうかのルールを先に決めておきます。
公式資料
- 児童福祉法に基づく指定通所支援の事業等の人員、設備及び運営に関する基準について(こども家庭庁・新旧対照表)
- 障害福祉サービス等報酬(障害児支援)に関するQ&A一覧(こども家庭庁)
- 令和8年度障害児通所支援の報酬算定構造(こども家庭庁)
- 児童福祉法に基づく指定通所支援の事業等の人員、設備及び運営に関する基準(平成24年厚生労働省令第15号)
勤務時間へ含められることと、その時間帯の最低人員・加算要件を満たすことは別です。実際の勤務表を示して、指定権者へ確認してください。
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