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加算・請求

横浜市の事業所間連携加算|コア連携事業所の事前登録と手続きの流れ

公開 2026-08-07|更新 2026-08-12

執筆
フクシルベ編集部
実務確認
fukube yuta
最終確認

まず全体像

実務フロー

  1. 公式資料と対象条件を確認する
  2. 対応後に提出物と判断根拠を記録する
横浜市の事業所間連携加算|コア連携事業所の事前登録と手続きの流れの内容を表したイラスト
現場の一場面の構図

保護者から「事業所間連携加算って何ですか」と聞かれたら。まず次の3点を確認します。

  • その子がセルフプラン(障害児相談支援を利用していない)かどうか
  • 複数の児童発達支援事業所または放課後等デイサービスを併用しているかどうか
  • 自分の事業所(またはコア連携事業所として依頼したい先)が、横浜市にコア連携事業所として事前登録済みかどうか

この3つが揃わなければ、加算の対象にも算定の起点にもなりません。

この加算は令和6年度障害福祉サービス等報酬改定でできました。セルフプランで複数事業所を併用する障害児について、事業所間の情報連携やコーディネートを評価するものです。横浜市では令和7年3月1日から運用が始まっています。そして横浜市には、国の制度に明記されていない独自の手続きがあります。コア連携事業所になるには市への事前登録が必須です。この登録の有無が、実務上いちばんの分岐点になります。

事業所間連携加算とは

対象は、セルフプランで複数の事業所を併用する障害児です(以下「加算対象児」)。事業所は児童発達支援事業所又は放課後等デイサービスを指します(以下「児童発達支援事業所等」)。事業所間で連携を図り、こどもの状態や支援状況の共有などの情報連携を行った場合に評価されます。

なぜこの加算があるのか。障害児相談支援を利用していれば、相談支援専門員によるモニタリングがあります。セルフプランにはそれがありません。給付決定から更新までの間、第三者によるモニタリングが行われない。その代わりになる仕組みとして位置づけられています。なお、障害児相談におけるセルフプラン率は28.9%です(令和4年3月・厚生労働省障害福祉課調べ)。

連携の中心を担うのが「コア連携事業所」です。加算対象児の支援のコーディネートを進める中核の事業所です。保護者の同意を得たうえで、市町村がセルフプランの共有を依頼します。

対象・対象外の切り分け

状態加算の扱い
セルフプランで複数の児童発達支援事業所等を併用対象の可能性あり
セルフプランで単独事業所のみ利用対象外
障害児相談支援を利用中算定不可(相談支援事業所の休止・廃止等により計画の作成ができなくなる場合等を除く)
加算対象児が利用する事業所のすべてが同一法人により運営算定不可

障害児相談支援を利用している方への算定は認められません。相談支援専門員によるモニタリングという同種の機能が既にあるためです。

コア連携事業所は横浜市への事前登録が必要

ここが横浜市の運用でいちばん実務に効く部分です。国の事務連絡(事業所間連携加算の創設と取扱いについて)は、コア連携事業所の候補として2つの例を挙げています。

  • 中核機能強化(事業所)加算を算定している事業所(中核拠点)を利用している場合。その事業所をコア連携事業所とすることが考えられる
  • 上限額管理加算を算定している場合。上限額管理事業所が中心となり日常的に連絡調整を行っていることが想定されるため、その事業所が候補になる

しかし横浜市は、その先を求めています。候補となる事業所はあらかじめ市へ登録します。登録の前提は、国通知が示す「コア連携事業所における手続き」の1〜5をすべて実施できることの確認です。事前登録のない事業所はコア連携事業所になれず、事業所間連携加算も算定できません(令和6年度障害福祉サービス等報酬改定への対応について(出典: 障害福祉情報サービスかながわ/公益社団法人かながわ福祉サービス振興会ホームページ))。登録は登録日から適用されます。原則として指定更新のタイミングで自動更新される予定です。運用開始は令和7年3月1日です。

つまり「上限額管理事業所だから連携役をやる」つもりでも、市への登録を済ませていなければコア連携事業所にはなれません。複数事業所を併用する利用者がいる事業所は、登録の要否を早めに確認してください。

横浜市における手続きの流れ

手順主体内容
1事業所→障害児福祉保健課コア連携事業所としての登録申請
2区→利用者(保護者)複数事業所併用を把握した場合に加算の制度説明
3利用者(保護者)→事業所コア連携事業所候補への依頼・決定(事業所間連携加算確認書を使用)
4利用者(保護者)→区事業所間連携加算確認書(案)の提出
5区→利用者(保護者)確認済みの事業所間連携加算確認書の交付
6利用者(保護者)→事業所セルフプラン及び確認書の提出
7事業所間連携会議の開催等、連携の開始

国通知の別紙(事業所間連携加算の手続等の流れ)も同じ流れを示しています。支給申請時の利用予定事業所の確認から始まり、保護者への説明・同意、コア連携事業所候補の選定、依頼・決定、確認書の交付。給付決定後にコア連携事業所が決まった段階で、初めて事業所間連携会議に進みます。

コア連携事業所になったら何をするか(事業所間連携加算(I))

コア連携事業所の役割は、他の事業所と良好な関係を作り、日常的な情報共有や会議開催の連絡調整を担うことです。手続きは大きく4段階です。

  1. 会議開催に向けた連絡調整 — 市町村からセルフプランの交付を受けた後、できるだけ早期に事業所間連携会議の開催に向けて調整する
  2. 事業所間連携会議の開催 — セルフプランを他事業所と共有し、各事業所が作る個別支援計画の提出を求める。テレビ電話装置等の活用も可。全事業所の出席が基本。やむを得ない欠席がある場合も、会議前後に情報共有・連絡調整を行えば算定できる
  3. 記録の作成及び共有 — 開催日時、参加者、加算対象児の状況や支援の要点、連携方法、次回開催時期などを記録する。他事業所・市町村・保護者に共有する。障害児相談支援の利用に緊急性があると考えられる場合は市町村へ報告する
  4. 保護者に対する相談援助 — 会議で整理された情報を踏まえて行う。この相談援助は家族支援加算の対象にもなり得ます

会議で共有する内容は次のとおりです。セルフプラン。各事業所の個別支援計画を踏まえた支援の実施状況。加算対象児の心身の状況、生活環境等の情報。家族の状況。その他関係機関との連携状況。事業所間で必要な連携及び連携方法。次回開催の目安時期。

注意点があります。コア連携事業所が開く事業所間連携会議は、他の機関が主催する個別のケース会議とは別に実施する必要があります。ケース会議のついでに済ませることはできません。

コア連携事業所以外の事業所がすべきこと(事業所間連携加算(II))

コア連携事業所から会議開催の連絡があったら参加し、自事業所の個別支援計画を提出します。やむを得ず欠席する場合の道もあります。会議の前後にコア連携事業所と個別に情報共有し、個別支援計画を共有すれば算定できます。会議の後は、共有された情報を事業所内で共有し、必要に応じて個別支援計画を見直します。

横浜市では、会議への参加や個別支援計画の提出に協力しない場合、事業所間連携加算(II)は算定できません。

開催頻度と算定できないケース(編集部の判断)

会議の開催頻度の目安は、給付決定後早期に一度、その後は概ね6月に1回以上です(障害児相談支援のモニタリングと同様の頻度)。加算対象児の変化が著しいなど頻度を高める必要があれば、適切なタイミングで実施します。

実務でつまずきやすいのは次の2点です。

  • コア連携事業所を選べるのは保護者だけ。 利用予定の複数事業所がどちらも登録済みでも、どちらに依頼するかは保護者が決めます。事業所側の都合(送迎の都合がいいから、など)で押し付けることはできません。コア連携事業所は途中で変更できますが、保護者自身が選ぶ建て付けなので、変更後の探し方も保護者自身が対応することになります
  • 同一法人内の事業所同士は対象外。 利用するすべての事業所が同一法人の運営なら、この加算は算定されません。ただしその場合でも、加算対象児の状況や支援に関する情報共有と連携は求められています。算定できないから連携しなくていい、わけではありません。現場で誤解されやすいところです

この記事は、横浜市内で放課後等デイサービスを運営する管理者・児童発達支援管理責任者・請求担当を想定しています。2026年8月7日時点の資料で確認しています。

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