加算・請求
処遇改善加算の実績報告書はいつまでに出すのか
公開 2026-08-03|更新 2026-08-16
- 執筆
- フクシルベ編集部
- 実務確認
- fukube yuta
- 最終確認
まず全体像
処遇改善実績報告の実務フロー
- 指定権者の当年度通知で期限・様式・提出方法を確認する
- 計画書と変更届を集め、加算総額と賃金改善額を集計する
- 別紙様式3を作成し法人内で数値と対象事業所を照合する
- 期限までに提出し送信控えと根拠資料を保管する

福祉・介護職員等処遇改善加算は、計画書を提出して終わりではありません。 加算をどれだけ受け取り、職員の賃金改善にどう使ったかを、年度終了後に実績報告書で報告します。
先に3点だけ確認してください。
- 対象者:当年度に福祉・介護職員等処遇改善加算を算定した事業所です。年度途中で算定をやめた事業所も、算定した期間について報告します
- いつまで:国通知の原則は、その事業年度における最終の加算の支払があった月の翌々月の末日です。令和7年度分は、令和8年3月分の加算の支払が令和8年5月になるため、通常は令和8年7月31日になります
- 提出方法:提出先は指定権者(都道府県知事、政令指定都市・中核市の長)です。神奈川県、横浜市、川崎市、相模原市の事業所は、令和7年度分はweb申請フォームから提出します。郵送とメールは受け付けられていません
令和7年度分の案内には、提出がない場合に加算を全額返還していただく場合がある、と書かれています。 様式や申請システムの公開を待つ間も、最終の加算支払月と期限だけは先に押さえておくと安全です。
全国共通の原則
こども家庭庁・厚生労働省の通知が定めている部分は、全国どこでも同じです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 誰が | 処遇改善加算を算定した障害福祉サービス事業者等 |
| 何を | 別紙様式3-1(実績報告書)と別紙様式3-2(個票) |
| いつまで | 最終の加算の支払があった月の翌々月の末日 |
| どこへ | 指定権者(指定権者が市町村長の場合は市町村長) |
| その後 | 根拠資料と併せて2年間保存 |
令和7年度分の期日が令和8年7月31日になるのは、この計算の結果です。 年度の途中で事業を廃止した場合や、加算の算定を途中でやめた場合は、最終の支払月が前倒しになります。この場合は7月31日にはなりません。 「7月末」と覚えるのではなく、最終の加算支払月を確認してから翌々月末を数えるやり方をおすすめします。
複数の事業所を持つ法人は、別紙様式2・3を法人単位で一括して作成できます。 ただし提出は、各事業所の指定権者へそれぞれ行います。記載事項は「提出先」の項目以外は同一の内容で構いません。 作成が1回で済むことと、提出が1回で済むことは別、と考えてください。
神奈川県・横浜市ではどこに出すか
神奈川県内は、神奈川県、横浜市、川崎市、相模原市が共通の案内を出しています。 放課後等デイサービスや児童発達支援は横浜市が指定権者です。ただし実績報告の受付は県内共通で、公益社団法人かながわ福祉サービス振興会の処遇改善加算等事務局が担当します。 つまり、期限の考え方は全国共通、提出の入口は県内共通という二段構えです。
令和7年度分の案内に書かれている内容は次のとおりです。
| 項目 | 令和7年度分の内容 |
|---|---|
| 対象 | 神奈川県、横浜市(児・者)、川崎市、相模原市の所管事業所 |
| 提出方法 | web申請フォーム。郵送・メールでの提出は受け付けていません |
| 受付期間 | 令和8年7月1日10時から令和8年7月31日23時59分まで |
| 様式の入手先 | 障害福祉情報サービスかながわの書式ライブラリ |
| 例外 | 横須賀市に所在する事業所は横須賀市へ提出(提出方法と締切も横須賀市に確認) |
問い合わせ先も分かれています。制度そのものの内容は厚生労働省の相談窓口です。提出方法や申請システムの操作は、かながわ福祉サービス振興会の処遇改善加算等事務局です。 所在地が上の4市以外の市町村にある事業所は、事業所ごとに指定権者と受付方法を確かめてください。他県にも事業所がある法人も同じです。
法人内の締切は、差し戻しに備えて行政期限の1〜2週間前に置くのが安全です。
作成前に集める資料
実績報告書のExcelを開いてから数字を探し始めると、計画時の対象事業所や配分方針との不一致に気づきにくくなります。 先に次の資料を一か所へ集めます。
- 当年度に提出した処遇改善計画書(別紙様式2)
- 年度途中に提出した変更届(別紙様式4)、特別な事情に係る届出書(別紙様式5)
- 国民健康保険団体連合会から届く「福祉・介護職員等処遇改善加算等総額のお知らせ」
- 対象職員ごとの給与・賞与・手当の集計
- 法定福利費等の事業主負担増加分を含める場合の計算根拠
- 職員への周知内容と、賃金規程・就業規則等
- 前年度の実績報告書と行政からの照会記録
ファイル名に年度と事業所番号を入れ、計画・変更・実績を混在させないようにします。 国保連の「総額のお知らせ」が見当たらない場合は、再発行を国保連へ相談できます。
数字は3方向から照合する
実績報告の中心は、加算として受け取った額と、実際に行った賃金改善額の関係です。 入力後は次の3方向から照合します。
- 入金側:国保連等の支払資料と加算総額が合うか
- 給与側:給与台帳等と賃金改善額が合うか
- 計画側:計画書に載せた事業所・職員区分・配分方法と矛盾しないか
法人合計だけが一致していても、事業所番号の漏れや別年度の金額混入があると差し戻されます。 端数処理や法定福利費の計算方法も、後から同じ結果を再現できる形で残します。
よくある差し戻し
- 令和8年度の計画書様式と、令和7年度の実績報告様式を取り違える
- 計画書に記載した事業所の一部が実績報告から抜ける
- 年度途中の新規指定、廃止、休止を反映していない
- 加算総額に別の加算や別年度の入金を混ぜる
- 賃金改善額の根拠資料と報告書の数字が一致しない
- web申請の送信まで進まず、下書きのまま受付期間が終わる
- 法人で一括作成したため、提出すべき指定権者の一部へ送っていない
Excelのエラーチェックが消えただけで完成とはせず、作成者とは別の人が事業所番号、対象年度、総額、提出先を確認します。
提出後に残すもの
実績報告書本体だけでなく、次の一式を同じ年度フォルダに保存します。
- 提出したファイルの最終版
- 電子申請の受付番号・完了画面、郵便記録(郵送が認められている提出先の場合)
- 加算総額と賃金改善額の計算表
- 給与資料から集計した手順が分かるメモ
- 行政からの照会と回答、差替えた場合は新旧両方
- 最終確認者と確認日
個人別の給与情報を含む資料は、実績報告書と同じ共有範囲に置かず、アクセス権を分けます。 根拠資料は2年間保存します。担当者が替わっても場所が分かる置き方にしておきます。
最新様式は年度ごとに取り直す
処遇改善加算の様式は年度ごとに更新されます。 令和7年度分の実績報告には、令和7年度分の実績報告案内と様式(出典: 障害福祉情報サービスかながわ/公益社団法人かながわ福祉サービス振興会ホームページ)を使い、過年度に保存したExcelを複製しないようにします。
期限の原則は、厚生労働省の福祉・介護職員等処遇改善加算に関する基本的考え方並びに事務処理手順及び様式例の提示について(令和7年度分)(出典: 障害福祉情報サービスかながわ/公益社団法人かながわ福祉サービス振興会ホームページ)に示されています。 全国共通の原則はこちら、受付期間・提出方法・様式の最新版は指定権者の当年度通知、という順で確認してください。
途中廃止や加算算定の終了がある場合は、「7月末」と覚えないでください。最終の加算支払月から翌々月末を計算し、その場で指定権者へ確認するのが安全です。
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