要件・閾値判定
児童指導員等加配加算の「経験5年以上」|資格取得前の年数は数えられるか
公開 2026-08-04|更新 2026-08-05
- 執筆
- フクシルベ編集部
- 実務確認
- fukube yuta
- 最終確認
まず全体像
経験5年以上を確認する実務フロー
- 算定時点で児童指導員等に該当するか確認する
- 過去の勤務先が対象となる児童福祉事業等か年ごとに整理する
- 資格取得前を含め各年180日以上の勤務実績を確認する
- 実務経験証明書等を保存し配置区分と体制届を最終確認する
結論からいうと、児童指導員等加配加算では、資格取得前や児童指導員として配置される前の経験も「経験5年以上」に含められる場合があります。
こども家庭庁のQ&Aは、雇用形態や1日当たりの勤務時間を問わず、1年当たり180日以上の勤務を想定し、資格取得前・その職種で配置される前の経験も含められるとしています。ただし、何でも勤務歴ならよいわけではありません。対象となる児童福祉事業等での経験か、各年の勤務日数を証明できるか、算定時点で加配対象の「児童指導員等」に該当するかを分けて確認します。
同じ「経験5年以上」でも、加算によって数え方が異なります。見出しや通知の表題だけでは判別できないため、判断のたびにQ&Aの本文まで戻って確認します。
まず確認する4つ
| 確認 | 見るもの |
|---|---|
| 現在の資格・任用 | 算定時点で児童指導員、保育士、対象専門職等に該当するか |
| 経験した事業 | 児童福祉法上の事業、幼稚園、特別支援学校等の対象範囲か |
| 年数と勤務日数 | 経験として数える各年に180日以上の勤務があるか |
| 証明 | 勤務先が業務内容と勤務日数を証明できるか |
「勤続5年」と「加算上の経験5年以上」は同じとは限りません。カレンダー上で5年経過していても、対象外の事業や勤務日数が少ない年をそのまま足さないようにします。
資格取得前の2年+取得後3年の例
たとえば、放課後等デイサービスで無資格の支援員として勤務を始め、2年後に児童指導員等任用資格を満たし、その後3年勤務したケースを考えます。
次をすべて確認できれば、資格取得前の2年を含めて「経験5年以上」と判断できる可能性があります。
- 算定時点では児童指導員等に該当している
- 資格取得前を含む5年間の勤務先・業務が対象範囲に入る
- 経験として数える各年に180日以上勤務している
- 勤務先の証明書等で業務内容と勤務日数を確認できる
- 加配職員として必要な配置形態・勤務時間を満たしている
ここで大切なのは、「資格取得前も数えられる」という一文だけで即決しないことです。対象事業、勤務日数、現在の資格、配置区分は別々の要件です。
経験に含まれる事業の範囲
こども家庭庁Q&Aでは、児童福祉法に規定された各種事業に加え、幼稚園、特別支援学校、特別支援学級、通級指導での教育経験も含むと整理されています。
代表例は次のとおりです。
- 児童発達支援、放課後等デイサービス、保育所等訪問支援
- 障害児入所施設、児童発達支援センター、保育所
- 児童養護施設、乳児院、母子生活支援施設
- 放課後児童健全育成事業、地域子育て支援拠点事業等
- 幼稚園、特別支援学校、特別支援学級、通級指導
一般企業での勤務や、対象範囲を確認できない業務を「子どもに関わったから」とまとめて算入しないようにします。事業種別と実際の業務内容を勤務先ごとに確認します。
「1年当たり180日以上」を勤務表で確かめる
Q&Aは、雇用形態と1日当たりの勤務時間数を問わない一方、1年当たり180日以上の勤務を想定しています。
したがって、非常勤だから直ちに対象外ではありません。ただし、月1回の勤務を1年間続けただけで1年分とする扱いでもありません。次のような表を作ると確認しやすくなります。
| 期間 | 事業種別 | 職務 | 勤務日数 | 証明者 | 判定 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1年目 | 放課後等デイサービス | 支援員 | 〇日 | 前勤務先 | 確認中 |
| 2年目 | 放課後等デイサービス | 支援員 | 〇日 | 前勤務先 | 確認中 |
| 3〜5年目 | 放課後等デイサービス | 児童指導員 | 各〇日 | 現勤務先 | 確認中 |
勤務期間だけでなく、各年の勤務日数が分かる形にします。年度途中の入退職や休職がある場合は、どの期間を1年として扱うかも指定権者へ確認します。
実務経験証明書が取れないとき
原則は、現在または過去の勤務先が業務内容と勤務日数を証明する形です。勤務先の廃業等で証明が難しい場合、Q&Aは、信頼性をできる限り担保しながら雇用契約書、給与明細、勤務表等を使って他の方法で確認することも示しています。
ただし、自己申告だけで算定判断を完結させません。代替資料を使うときは、提出前に指定権者へ確認し、確認日、窓口、回答内容を残します。
経験年数だけでは算定できない
経験5年以上でも、加配職員としての配置要件を満たさなければ該当区分では算定できません。
- 基準人員とは別に加配されているか
- 常勤専従か、常勤換算か
- サービス提供時間帯を通じた配置になっているか
- 直接支援や家族支援に当たる体制か
- 多機能型・兼務の場合に「専従」と扱える組合せか
- 必要な体制届を提出しているか
人員配置表、勤務形態一覧表、雇用契約、資格証、実務経験証明を同じ職員名で突合します。
フクシルベ編集部の実務判断
このケースは「任用資格を取ってから3年だから5年以上ではない」と即断しません。この加算については資格取得前の対象経験も含められるというQ&Aがあるからです。
一方で、「会社に5年在籍しているから大丈夫」とも判断しません。対象事業と各年180日の証明を揃え、配置区分と体制届まで確認して初めて請求へ進めます。迷う場合は請求前に横浜市へ具体的な経歴表を示して確認します。
請求前チェック
- 算定時点で児童指導員等に該当する資料がある
- 資格取得前を含む勤務先・事業種別を整理した
- 経験として数える各年の勤務日数を確認した
- 実務経験証明書または確認済みの代替資料を保存した
- 常勤専従・常勤換算など算定区分と勤務実態が一致する
- 基準人員に加えた配置になっている
- 体制届の内容と請求区分が一致する
- 指定権者へ確認した場合は回答記録を残した
公式資料
- 障害福祉サービス等報酬(障害児支援)に関するQ&A一覧(こども家庭庁)
- 令和6年度障害福祉サービス等報酬改定について(こども家庭庁)
- 児童福祉法に基づく指定通所支援の報酬告示(厚生労働省法令等データベース)
Q&A一覧の「児童指導員等加配加算」問11〜13で、証明方法、対象事業、勤務日数、資格取得前の経験を確認できます。
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