加算・請求
欠席時対応加算の記録例と算定要件|放課後等デイサービスの欠席理由・連絡期限
公開 2026-08-04|更新 2026-08-16
- 執筆
- フクシルベ編集部
- 実務確認
- fukube yuta
- 最終確認
まず全体像
欠席時対応加算を確認する実務フロー
- 利用予定と欠席連絡の日時・理由を確認する
- 児童の状態と家族の困りごとを聞き取り、必要な相談援助を行う
- 連絡者・対応者・状態・助言・次回利用を具体的に記録する
- 月の算定回数と例外要件を確認し、請求担当者が最終判定する

欠席時対応加算は、欠席の電話を受けて予約表を消すだけでは算定できません。対象は、あらかじめ利用を予定していた日に、急病等でその利用を中止した児童です。家族等と連絡調整その他の相談援助を行い、児童の状況と相談援助の内容を記録した場合に算定します。単位数は94単位で、1月につき4回が限度です。
やること
- 「欠席」と「欠席時対応加算」を分けて考える。
- 連絡の時期、欠席理由、児童の状況、相談援助、記録、回数を確認する。
- 迷ったら請求を保留し、最新の通知と指定権者の案内で確かめる。
算定要件を6つに分けて確認する
| 確認項目 | 見る内容 |
|---|---|
| 利用予定 | あらかじめ利用を予定していた日か |
| 欠席理由 | 急病等の、やむを得ない事情か |
| 連絡時期 | 利用を中止した日の前々日、前日または当日の連絡か |
| 相談援助 | 状況の確認で終わらず、次回利用を促す援助を行ったか |
| 記録 | 連絡日、連絡者、対応者、欠席理由、援助内容が残っているか |
| 回数 | 当月の算定回数が上限内か |
連絡の時期は、国の留意事項通知が定めています。急病等により利用を中止した日の前々日、前日または当日に中止の連絡があった場合が対象です。休業日を挟むときの数え方は、指定権者の案内で確かめます。
相談援助の中身も、同じ通知に書かれています。電話等で児童の状況を確認し、引き続き利用を促すなどの相談援助を行い、その内容を記録することです。直接の面会や自宅への訪問までは求められていません。
欠席理由の考え方
対象は急病等です。利用の意思はあったが、やむを得ず欠席した、という形を想定しています。横浜市は令和6年度の集団指導資料で、欠席の補填のための加算ではないと説明しています。
そのため、次のような欠席は、そのまま算定できるとは限りません。
- あらかじめ決まっていた旅行や家族の予定による欠席
- 学校行事など、事前に把握していた欠席
- 事業所の休業日や、事業所の都合による利用中止
- 欠席の連絡を受けただけで、相談援助を行っていない場合
- 欠席ではなく、短時間でも来所して基本報酬を算定する日
判断に迷うときは、理由を記録したうえで請求を保留します。そのうえで通知を読み直し、指定権者へ確認します。
相談援助では何を確認するか
まず児童の安全と状況を確かめます。事業所が医療の判断を代わりに行うわけではありません。家族から状況を聞き、必要に応じて一緒に整理します。
- 発熱、症状、受診の有無、けが等の状況
- 食事、水分、睡眠、服薬など家庭での様子
- 家族が困っていること、不安に感じていること
- 他の利用者への感染リスクに関する情報
- 次回利用の見込みと、再開時に必要な配慮
- 必要に応じた相談支援、学校、医療等との連携
一方で、必要のない聞き取りを長く続けるのは避けます。専門外の診断もしません。
記録例は5つの項目で組み立てる
記録に何を残すかは、自治体が具体的に示している場合があります。横浜市の令和6年度集団指導資料は、次の項目を挙げています。
- 利用中止の連絡があった日
- 連絡をしてきた保護者名
- 対応したスタッフ氏名
- 欠席の理由
- 相談援助の内容(困りごとの相談や、次回利用予定の調整など)
書き方の例です。「8月4日8時15分、母から電話。朝から発熱し本日欠席。水分は取れているが食欲低下とのこと。受診予定を確認し、医療機関の指示を優先するよう案内。解熱後の再開時に体調を再確認することも伝えた。次回予定日は8月6日。受入れ前に母へ状況確認するよう担当へ引継ぎ。対応者は児童指導員○○」。
これは文章の型の例であって、要件そのものではありません。実際に行っていない助言を、定型文で足すことはできません。記録の様式は、指定権者の案内に合わせます。
保護者への説明と同意
横浜市の集団指導資料は、保護者の同意を得て算定するよう求めています。保護者が相談援助を希望しない場合もあるため、加算の内容を事前に説明しておく、という趣旨です。
説明の機会は、契約のときと、欠席の連絡を受けたときに分かれます。求め方は自治体によって違うので、自事業所の指定権者の資料を確認します。
月の回数を児童ごとに管理する
1月につき4回が限度です。ただし例外があります。主として重症心身障害児を通わせる区分の基本報酬を算定する事業所が対象です。月の利用延べ人数が、定員に営業日数を乗じた数の80%に満たない場合は、1月につき8回が限度になります。
管理表に書く項目は、次の6つです。
- 児童名
- 予定日
- 連絡日
- 算定可否
- 当月累計
- 判断者
請求ソフトの警告だけに頼らず、サービス提供記録と照らし合わせます。例外の上限を使うときは、根拠になる資料を保存します。
同じ日に別の事業所を利用したとき
国のQ&Aは、A事業所を欠席した児童が同じ日にB事業所へ通所した場合を扱っています。急病等で利用を中止する場合の加算なので、同じ日に異なる事業所が報酬を算定することは想定していない、という整理です。
連絡漏れ等で急に利用中止となった場合、A事業所は欠席時対応加算を算定できません。B事業所は基本報酬等を算定できます。横浜市は、同一児童について同じ日に通常請求と欠席時対応加算が上がった場合、いずれの請求も否決すると案内しています。
他サービスの欠席時対応加算との違い
生活介護、就労移行支援、就労継続支援などにも、同じ名前の加算があります。横浜市の集団指導資料によると、月4回を上限とし、当日、前日、前々日の欠席連絡を対象にする枠組みは共通です。
ただし、根拠になる報酬告示が違います。放課後等デイサービスと児童発達支援は、児童福祉法に基づく通所報酬告示です。生活介護や就労継続支援は、障害者総合支援法に基づく報酬告示です。多機能型で両方を運営している場合、要件は事業ごとに確かめます。
管理者の視点
管理者がここを見るのは、この加算が請求のあとで返戻や返還になりやすいからです。1件94単位は小さく見えます。それでも、月4回の上限を超えた分や、相談援助の記録がない分は、まとめて指摘の対象になります。
現場で起きやすい詰まりは、記録が「発熱のため欠席。お大事にと伝えた」で止まることです。この1行では、相談援助を行ったかどうかが読み取れません。実地指導で示すことになるのは、加算を算定した日の記録そのものです。
回数の管理は、請求ソフトの警告だけに任せません。児童ごとの一覧で当月累計を持ち、月の締めの前に確認します。
児発管の視点
児発管がここを見るのは、欠席の連絡が支援の情報でもあるからです。欠席が続く児童には、生活リズム、学校での様子、送迎の負担、家庭の状況などが背景にある場合があります。
たとえば、月曜だけ欠席が続く児童がいたとします。回数の管理表では「今月3回目」としか見えません。曜日と理由を並べて初めて、週明けの登校の負担という仮説が立ちます。仮説の段階では、そう決めつけずに家族へ確認します。
分かったことはモニタリングの記録に残します。必要に応じて、個別支援計画の見直しや関係機関との連携につなげます。
2つの視点は、同じ記録を別の目的で見ています。管理者は算定要件を満たしているかを確認し、児発管は支援の手がかりを探します。加算の記録と支援の記録をどう分けるかは、事業所によって考え方が違います。まずは算定要件として必要な項目が欠けていないかを確かめるところから始めます。
請求前チェック
- 利用予定日と欠席連絡日を確認した
- 対象となる欠席理由、連絡時期である
- 児童の状況と相談援助の内容が具体的に記録されている
- 対応した職員と連絡相手が分かる
- 当月の児童ごとの算定回数を照合した
- 例外的な上限を使う場合の根拠を保存した
- 基本報酬等との重複がない
公式資料
対象になる連絡時期、月の上限、例外の要件は、最新の告示と留意事項通知で確認してください。自治体が独自の確認票を出している場合は、その記録項目も併せて使います。
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