人員配置
放課後等デイサービスの送迎中、人員配置はどう数える?学校迎え・帰宅送りの勤務表
公開 2026-08-04|更新 2026-08-16
- 執筆
- フクシルベ編集部
- 実務確認
- fukube yuta
- 最終確認
まず全体像
送迎へ出る前の人員配置確認フロー
- 送迎へ出る時刻と戻る時刻を、予定ではなく実際の運行時間で置く
- 送迎中と事業所内にいる児童を単位ごとに分ける
- 各時間帯に事業所内で支援へ当たる基準人員を確認する
- 送迎担当と添乗担当を、同じ時間の事業所内配置へ重ねて数えない
- 運行記録、勤務実績、サービス提供記録を同じ時刻で残す

送迎に出た職員を人員配置に数えられるかは、「送迎も仕事だから勤務時間に入る」という話だけでは決まりません。送迎に出ている間、その職員は事業所内の配置には立てないからです。
やること
- 時間帯ごとに、事業所内に残る児童の人数と職員の人数を書き出す。
- 人手が一番薄い時間に、必要人数を切らしていないか確かめる。
- 迷うときは、時間帯別の勤務表を作って指定権者へ確認する。
放課後等デイサービスでは、単位ごとにサービス提供時間帯を通じて、必要な児童指導員・保育士等を確保するのが基本です。学校迎えや帰宅送りで職員が事業所を離れるなら、その時間に事業所内へ残る児童と職員を分けて数えます。
送迎そのものの安全体制、事業所内の最低配置、常勤換算へ入れる勤務時間、送迎加算等の請求判断は、それぞれ別の話です。
まず「迎え」と「送り」を分ける
同じ送迎でも、学校迎えと帰宅送りでは事業所内の状態が違います。
| 場面 | 事業所内で起きやすいこと | 最初に確認すること |
|---|---|---|
| 学校迎え | 先に到着した児童への支援が始まっている | 最初の児童が到着した時刻と、迎えに出ている職員数 |
| 複数便の迎え | 児童数が時間差で増える | 各便の到着後に必要人数が変わる境目 |
| 帰宅送り | 送り出した後も児童が事業所に残る | 最後の児童が退所するまでの残留児童と職員 |
| 全員退所後の送り | 事業所内の直接支援が終了している | サービス提供終了時刻、運行記録、残業・勤務時間 |
「営業時間は13時から19時」「送迎は勤務時間」という大きな箱では、人員配置を説明できません。児童が何人いて、どこで、何時から何時まで支援を受けていたかまで、線を細かく引きます。
15分刻みで一番薄い時間を見る
たとえば利用児童10人、サービス提供時間15時から18時、基準人員2人の通常型を考えます。
| 時間 | 事業所内の児童 | 事業所内で直接支援 | 送迎中 | 配置の見方 |
|---|---|---|---|---|
| 14:30〜15:00 | 0人 | 2人 | 2人 | 準備・迎えの時間。児童到着時刻を確認 |
| 15:00〜15:30 | 3人 | 2人 | 2人 | 事業所内の支援開始。基準人員を切らさない |
| 15:30〜17:30 | 10人 | 3人 | 1人 | 活動時間。加配との役割重複も確認 |
| 17:30〜18:00 | 4人 | 2人 | 2人 | 送り開始後も残る児童への配置を維持 |
この表は考え方を示す例です。送迎中の職員の扱いを一律に決めるものではありません。実際には、次のことを確認します。単位の設定、児童のサービス提供時間、職員が送迎中に行う支援、添乗の必要性、重症心身障害児・医療的ケア児等の別基準です。
17時30分以降に必要なのは、「職員は合計4人勤務中です」という説明ではありません。事業所内に残る4人の児童へ、誰が直接支援をしているかを示すことです。
送迎担当を二重に数えない勤務表
勤務実績表では、同じ職員の行を時間帯で分けます。
- 14:00〜14:30 準備
- 14:30〜15:30 学校迎え・添乗
- 15:30〜17:30 事業所内の直接支援
- 17:30〜18:30 帰宅送り
- 18:30〜19:00 記録・車両確認
基準人員、児童指導員等加配加算、専門的支援、送迎を色分けします。同じ30分を基準人員と加配人員の両方へ置かないようにします。
運転者と添乗者の扱いにも注意します。運行記録にだけ名前を残して、勤務表から消してはいけません。勤務表に事業所内支援の色を塗ったままにするのも避けます。車両の出発・到着時刻と勤務表が一致していれば、あとから見ても判断しやすくなります。
添乗を減らす前に安全面を確認する
人員配置を合わせるために添乗職員を外し、運転者だけにすればよいとは限りません。
こどもの特性、乗降時の見守り、車内での行動、医療的ケア、緊急時対応を一つずつ確かめます。運転者が安全運転へ専念できるかも見ます。放課後等デイサービスガイドラインも、送迎を含む場面の安全管理、事故防止、マニュアルや訓練を求めています。
配置表の数字を満たすために送迎の安全を薄くするのは、順番が逆です。まず必要な添乗体制を決めます。そのうえで、事業所内に残る配置を組みます。
保存しておく5つの記録
運営指導や事故後の確認では、記録どうしがつながっていることが大切です。表が1枚あるだけでは足りません。
- 利用児童ごとの到着・退所時刻
- サービス提供記録
- 職員の勤務実績表と休憩時刻
- 車両別の運行記録、運転者、添乗者
- 送迎経路の変更、遅延、保護者連絡の記録
予定表では2人残るはずでも、そのとおりにならないことがあります。学校対応で迎えが延びる、道路渋滞で戻れない、保護者への引渡しに時間がかかる、といった場合です。実績が予定からずれたときの応援者と連絡方法も、送迎マニュアルへ入れておきます。
管理者の視点
送迎表は、車だけを管理する表ではありません。送迎車が出た後の事業所を管理する表として作ります。
作る順番は次のとおりです。まずサービス提供時間の横線を引きます。次に児童の在所時間を重ねます。そのうえで基準人員を置き、最後に送迎車へ出す職員を抜きます。
管理者がここを見るのは、実地指導で確認されるのが月の合計ではなく、送迎車が出た後の時間帯だからです。基準を下回った時間があると、「送迎だから仕方ない」と後から記録の側で丸めたくなる場面があります。ただし後から書けるのは、その時間に誰がいたかを確認できる範囲までです。抜いて基準を下回るなら、便の時刻、応援者、送迎担当、利用単位を組み直します。
迷うケースでは、指定権者へ「送迎職員を数えられますか」とだけ聞かないほうが確実です。時間帯別の児童数、職員の役割、単位、送迎経路を1枚にまとめて確認すると、回答を記録に残しやすくなります。
関連する実務ガイド
公式資料
- 児童福祉法に基づく指定通所支援の事業等の人員、設備及び運営に関する基準(平成24年厚生労働省令第15号)
- 児童福祉法に基づく指定通所支援の事業等の人員、設備及び運営に関する基準について(解釈通知・令和6年3月29日改正/新旧対照表)
- 放課後等デイサービスガイドライン(こども家庭庁)
このページは2026年8月4日時点の公開資料で確認しています。送迎中の職員の扱いは、事業所類型、単位、実際の支援状況で変わることがあります。請求や指定上の判断は、時間帯別の勤務表を添えて指定権者へ確認してください。
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