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令和6年の運営基準改正で放デイ・児発は何が義務になったか|内閣府令第5号の改正点まとめ
公開 2026-08-18
- 執筆
- フクシルベ編集部
- 出典確認
この更新の実務情報
- 対象
- 放課後等デイサービス・児童発達支援・保育所等訪問支援の事業所(管理者・児発管)
- 公式発表
- 2024-04-12
まず全体像
自事業所への影響を確認する順番
- 運営規程や掲示物に「指導訓練室」「訓練」の言葉が残っていないか確認する
- 支援プログラムを策定し、インターネット等で公表しているか確認する
- 自己評価が「従業者による評価→自己評価→保護者評価」の形になっているか確認する
- 個別支援計画に5領域との関連性とインクルージョンの観点が入っているか確認する
- 難聴児・重心児の特例や旧医療型に当たる場合は、経過措置の期限(令和9年3月31日など)を確認する

令和6年1月25日、放デイ・児発の運営基準を改正する内閣府令が公布されました(令和6年内閣府令第5号)。施行は令和6年4月1日です。
原文は9万字近い法令文書です。全部を読む必要はありません。この記事では、放課後等デイサービス(放デイ)と児童発達支援(児発)の事業所に効く改正点だけを拾います。あわせて、原文のどこを見ればよいかを示します。
結論から
| 改正点 | 何が変わったか | 条文 |
|---|---|---|
| 言葉の置き換え | 「指導・訓練」が「支援」に、「指導訓練室」が「発達支援室」に | 第4条・第9条・第30条・第65条・第68条 |
| 総合的な支援 | 心身の健康等に関する領域を含む総合的な支援が義務に | 第26条第4項 |
| 支援プログラム | 事業所ごとに策定し、公表する義務が新設 | 第26条の2 |
| 自己評価 | 従業者による評価を受けた上で自己評価を行う形に | 第26条第6項・第7項 |
| インクルージョン | 地域社会への参加・包摂の推進が努力義務に | 第26条の3 |
| 個別支援計画 | 5領域との関連性とインクルージョンの観点を計画に記載 | 第27条 |
| 医療型の一元化 | 医療型児童発達支援の章(第3章)を削除 | 第55条〜第64条 |
| 管理者の兼務 | 同一敷地内に限らず、他の事業所等との兼務が可能に | 第7条 |
「指導・訓練」が「支援」に変わった
条文の言葉が全体に置き換わりました。児発は「適切かつ効果的な指導及び訓練」から「適切かつ効果的な支援」へ(第4条)。放デイは「生活能力の向上のために必要な訓練」から「必要な支援」へ(第65条)。
設備の名前も変わりました。「指導訓練室」は「発達支援室」になります(第9条・第68条)。
たとえば運営規程や重要事項説明書に「指導訓練室」と書いたままの事業所は、次の変更のときに直す箇所です。
支援プログラムの策定・公表が義務になった
新設の第26条の2で、事業所ごとに「支援プログラム」を作る義務ができました。5領域との関連性を明確にした、支援の実施に関する計画です。作るだけでなく、インターネット等での公表まで求められます。
附則第6条に経過措置があります。令和7年3月31日までは「公表するよう努めなければならない」と読み替えます。つまり公表の義務化は令和7年4月からです。
附則第6条は、放デイへの準用(第71条)も名指ししています。児発だけの義務ではありません。
書き方の実例は 放課後等デイサービスの支援プログラムの書き方と公表 にまとめています。
総合的な支援が義務になった
第26条第4項が新設されました。支援の提供に当たっては「心身の健康等に関する領域を含む総合的な支援」を行わなければならない、と定めています。特定の領域だけを切り出した支援を続けにくくなる規定です。
5領域の考え方は 個別支援計画の書き方と5領域の入れ方 を参照してください。
自己評価のやり方が変わった
第26条第6項で、評価の順番が変わりました。まず事業所の従業者による評価を受けます。その上で自己評価を行い、さらに保護者評価を受けて改善を図ります。
第7項では、おおむね1年に1回以上、評価と改善の内容を保護者に示すことが加わりました。インターネット等での公表は従来どおり必要です。
- 放デイの実務は 自己評価・保護者評価は何を公表するのか へ
- 保育所等訪問支援は訪問先施設評価も加わります。詳細は 保育所等訪問支援の評価制度 へ
インクルージョンの推進が努力義務になった
新設の第26条の3です。障害の有無にかかわらず全ての児童が共に成長できるよう、障害児の地域社会への参加・包摂(インクルージョン)の推進に努める、と定めています。
個別支援計画に書くことが増えた
児童発達支援計画を定める第27条が変わりました。
- アセスメントでは、障害児の年齢と発達の程度に応じて意見が尊重され、最善の利益が優先して考慮されるよう検討する(第2項)
- 計画の原案に、5領域との関連性とインクルージョンの観点を踏まえた支援の具体的内容を書く(第4項)
- 作成した計画は、保護者だけでなく、その障害児を担当する障害児相談支援の提供者にも交付する(第7項)
こどもの意見をどう計画に残すかは こどもの意思の尊重は個別支援計画にどう入れるか にまとめています。
医療型児童発達支援が児発に一元化された
医療型児童発達支援の章(第3章・第55条〜第64条)が丸ごと削除されました。代わりに、児発の中で「治療を行う場合」の規定が置かれています。治療を行う事業所は、診療所として必要な従業者と設備を備えます(第6条第3項・第10条第2項)。
児童発達支援センターも同じ方向です。児童福祉施設基準の改正で「福祉型」「医療型」の区分がなくなりました(改正府令第2条)。
難聴児・重心児の特例は経過措置で続く
主として難聴児・重症心身障害児を通わせる事業所の従業者特例(旧第6条第4項・第5項)は、本則から削除されました。ただし附則で救済されています。
- すでに指定を受けている事業所の従業者・利用定員は、令和9年3月31日まで従前の例による(附則第4条)
- 設備は「当分の間」従前の例による(附則第5条)
管理者の兼務範囲が広がった
第7条のただし書きが変わりました。改正前は「同一敷地内にある他の事業所、施設等」に限られていました。改正後は、支援に支障がない場合、敷地の限定なく他の事業所・施設等の職務と兼務できます。
兼務の組み方は 児発管の兼務はどこまで? も参考になります。
管理者の視点:期限を先に押さえる
改正の多くは令和6年4月1日にすでに施行済みです。管理者がいま見るべきは、経過措置の期限のほうです。期限を過ぎると新基準がそのまま適用され、人員・設備の不足は指定基準違反になり得ます。
| 期限 | 対象 |
|---|---|
| 令和7年3月31日まで | 支援プログラムの公表が努力義務(以後は義務) |
| 令和9年3月31日まで | みなし指定事業者の従業者基準/難聴児・重心児特例の従業者・定員/センターの一部基準 |
| 当分の間 | 難聴児・重心児特例の設備、みなし指定の設備基準など |
自分の事業所がどの経過措置に乗っているかを、指定の経緯(みなし指定か、新規指定か)とあわせて確認してください。
原文の確認先
改正は新旧対照表の形です。左が改正後、右が改正前です。この記事で挙げた条文番号から、該当ページを探してください。
関連する動きは次の記事にまとめています。
- 報酬側の変更は 令和6年度報酬改定で放デイ・児発はどう変わった?
- ガイドラインの改訂は 児発・放デイ・保育所等訪問支援の3ガイドラインが改訂
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